筋トレ中の炭水化物は必要?論文が示す最適な摂り方を解説

2026年04月10日
筋トレ中の炭水化物は必要?論文が示す最適な摂り方を解説
「ダイエット中は、炭水化物を食べてはいけないのでは?」

これは、パーソナルトレーニングの現場で最もよくいただくご質問のひとつです。しかし炭水化物は、決して「食べてはいけない栄養素」ではありません。むしろ炭水化物を正しく理解することが、ダイエット・筋トレの成果を左右します。この記事では、論文データと現場の指導実績をもとに、炭水化物と筋トレの正しい関係を解説します。

この記事の結論(忙しい人向け)

📌 CONCLUSION — 3行まとめ
  • 炭水化物はトレーニングの「燃料」。極端に抜くと筋肉が落ち、パフォーマンスも低下する
  • 大切なのは「ゼロにする」ではなく、量・質・タイミングを整えること
  • 食物繊維を一緒に摂ることで血糖値の急上昇を抑え、ダイエット効果を高められる

詳しくはこの後、順を追って解説します。

「炭水化物を抜いた方がいい」は本当か?

❌ よくある誤解

炭水化物=太る元凶。ダイエット中はできるだけゼロにした方がいい。糖質制限すれば痩せる。

✅ 科学的な事実

炭水化物はエネルギーの主要な供給源。厚生労働省の食事摂取基準でも、エネルギー摂取の重要な柱と位置づけられている。

糖質制限ダイエットと筋トレの相性問題

近年、糖質制限が広く知られるようになり、「炭水化物を抜けば痩せる」というイメージが定着しました。たしかに短期的な体重減少は見られやすい傾向がありますが、筋トレと組み合わせる場合には注意が必要です。

炭水化物を極端に制限すると、体は不足したエネルギーを補うために筋肉のタンパク質を分解してエネルギーに変えようとします(これを「糖新生」と言います)。筋肉量が落ちると基礎代謝も下がり、長期的には太りやすい体質になる可能性があります。

炭水化物は「食べないほうがよいもの」ではなく、
適切な形で取り入れることが大切な栄養素です。

極端に制限すると、空腹感が強くなったり食事が続かなくなったりすることもあります。代謝や継続性も考えながら調整していくことが重要です。

研究が示すエビデンス|炭水化物と筋肉の関係

筋グリコーゲンとトレーニングパフォーマンス

炭水化物を摂取すると、体内では「グリコーゲン」として筋肉と肝臓に蓄えられます。この筋グリコーゲンこそが、高強度のトレーニング時のメインエネルギー源です。

炭水化物摂取量とトレーニングパフォーマンスの関係(イメージ)
十分な炭水化物あり
パフォーマンス 高
やや制限あり
パフォーマンス 中
極端な糖質制限
パフォーマンス 低
※筋グリコーゲンの枯渇は、筋力・持久力・集中力の低下に直結します。運動強度が高いほどその影響は顕著になります。
📄 研究エビデンス
炭水化物の摂取タイミングと筋タンパク質合成

Ivy & Ferguson-Stegall(2014)らのレビューでは、運動後に炭水化物とタンパク質を組み合わせて摂取することで、タンパク質単独よりも筋タンパク質合成が促進されることが示されています。インスリン分泌を適度に高めることで、アミノ酸の筋肉への取り込みが効率化されるためです。

また、Burke et al.(2011)は、持久系・筋力系ともにトレーニング前後の炭水化物摂取がパフォーマンス維持と回復に寄与することを示しており、低炭水化物状態での高強度運動は回復が遅れる可能性を指摘しています。

参考:Ivy & Ferguson-Stegall (2014) Nutritional Modulation of Glycogen Synthesis. / Burke LM et al. (2011) Carbohydrates for training and competition. J Sports Sci.

摂取タイミングで効果が変わる

タイミング 推奨量の目安 ポイント
トレーニング前
(1〜2時間前)
30〜60g程度 グリコーゲンを補充しパフォーマンスを確保。消化の良いものを選ぶ 重要
トレーニング後
(30〜60分以内)
30〜50g程度 筋グリコーゲンの回復とタンパク質の吸収促進。プロテインと組み合わせると効果的 重要
それ以外の食事 各食事で適量ずつ分散 1回でまとめて摂らず、朝昼晩に均等に分配することで血糖値を安定させる

炭水化物は「量・質・タイミング」で整える

炭水化物との正しい付き合い方は、「抜く」ことではなく、3つの視点で整えることです。

⚖️

1回の食事でまとめて摂りすぎない。朝昼晩に分散し、血糖値の急上昇を防ぐ。

🌾

白米・うどんだけでなく、玄米・麦ごはん・全粒粉など食物繊維を含む食品を選ぶ。

⏱️
タイミング

トレーニング前後に意識的に摂ることで、パフォーマンスと回復の両方を高める。

食物繊維を一緒に意識する

炭水化物を摂る際は、食物繊維を一緒に意識することも重要です。食物繊維には、食後血糖の急激な上昇を抑えやすくする働きがあります。次のような食品を日常的に組み合わせることが勧められます。

🌾

玄米・麦ごはん

🥦

野菜類

🫘

豆類

🍄

きのこ類

🌊

海藻類

🍞

全粒粉パン・そば

必要に応じて、難消化性デキストリン(水溶性食物繊維)などを活用する方法もありますが、まずは普段の食事の中で食物繊維を増やすことが基本です。

当店の食事指導|生活スタイル別の個別アプローチ

「正しい知識はわかった。でも、自分の生活でどう実践すればいい?」——これが、指導現場での一番の課題です。

当店では、教科書通りの方法を一律に押しつけることはしません。お客様の生活スタイルに合わせて、「実際に続けられる方法」を一緒に考えます。

🛒
スーパーで買い物をすることが多い方

玄米・雑穀米・根菜・豆類を選ぶコツをお伝えします。食品表示の読み方も指導します。

🏪
コンビニ利用が多い方

おにぎりやサラダチキンの選び方、食べ合わせの工夫など、コンビニでも実践できる方法を提案します。

🍳
自炊ができる方

PFC管理アプリを活用しながら、具体的な献立・調理法をご提案。食材の組み合わせ方も丁寧にお伝えします。

忙しくて食事準備に時間をかけにくい方

時短でできる食事準備、外食時の選び方など、多忙なビジネスパーソンでも続けられる方法に特化してご提案します。

お客様の仕事の時間帯、食事のタイミング、普段の買い物スタイルはそれぞれ異なります。だからこそ、マニュアル通りではなく、「あなたの生活に合った食事の取り方」を一緒に設計することを大切にしています。

まとめ|炭水化物は「敵」ではなく「燃料」

炭水化物は、正しく理解すればダイエットの味方になる栄養素です。大切なのは「食べない」ことではなく「賢く摂る」ことです。

  • 炭水化物は筋トレの主要エネルギー源(筋グリコーゲン)。極端に抜くと逆効果
  • 厚生労働省の食事摂取基準でも、炭水化物はエネルギー摂取の重要な柱
  • 「量・質・タイミング」の3軸で整えることが正しいアプローチ
  • 食物繊維(玄米・野菜・豆・きのこ・海藻)を一緒に摂ることで血糖コントロールが改善
  • 生活スタイルに合わせた「続けられる方法」こそが、長期的な成果につながる
📚 参考文献
  1. Ivy JL & Ferguson-Stegall L. (2014). Nutritional Modulation of Glycogen Synthesis. Exercise and Sport Sciences Reviews.
  2. Burke LM et al. (2011). Carbohydrates for training and competition. Journal of Sports Sciences, 29(S1).
  3. 厚生労働省(2020).「日本人の食事摂取基準(2020年版)」炭水化物の食事摂取基準.

食事の取り方について「自分に合った方法がわからない」という方は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。あなたの生活スタイルに合わせた、続けやすい方法を一緒に考えます。

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